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敦賀未知普請

 vol.2
氣比神宮
 敦賀港駅ランプ小屋

金ヶ崎に広がるコンテナヤードに汽笛が響き渡り、
ディーゼル機関車の力強い唸りが聞こえてくる。
敦賀港駅を訪れると、ちょうど貨物列車が出発したところだった。 敦賀港駅

敦賀港駅は当初金ヶ崎駅と呼ばれていた。
明治末期から昭和初期にかけて
欧亜国際列車が運行され、
ここからウラジオストク航路に乗り継ぎ、
遥か欧州を目指す人や荷物で賑わっていた場所。
そんな敷地の一角にひっそりとランプ小屋は建っていた。


ランプ小屋は、
列車の灯火に使用されるカンテラの燃料を保管する 油庫としてかつては主要な駅に一般的に存在したもの。
しかし光源が電灯に変わるなど、
その用途が消滅すると、駅の増改築などで急速にその姿を消してしまったようである。
敦賀港駅のランプ小屋は、
現在も駅の倉庫として使用されているようだ。

近代のコンクリートブロックやスレート造のものとは違い、丁寧に積み上げられたレンガや開口部のアーチなどは、独特の趣があって美しい。
そのレンガを良く見ると、ところどころに何か四角い小さな文字が刻まれていることに気付く。
説明によれば、
レンガを作った職人のサインのようなものだそうだ。

金ヶ崎を訪れたら少し足を止めて、
百数十年前の彼らの仕事に見入ってみるのも楽しい。

ランプ小屋は駅の敷地内にあるため立ち入ることはできないが、金崎宮前の駐車場から間近にその姿を見ることができる。



 

 vol.1
氣比神宮
 氣比神宮 長命水

氣比神宮 長命水 市街地の一角に、ひと際目立つ大鳥居をくぐると、そこには街の喧騒とはかけ離れたゆったりとした時が流れていた。石灯籠が並ぶ参道を抜けると、手水場の片隅に小さな湧水を見つけた。 「長命水」(千三百年の昔、ここ氣比神宮の造営中突然ひとつの水場が湧き出した)とある。
 提げていたカメラを置き、早速ひと口飲んでみた。水の冷たさが散策で乾いた喉に沁みる。かつてこの地を訪れた最澄や空海も、ここで喉を潤したのだろうか。

氣比神宮 狛犬 今もなお湧水を滴らせる亀の石像や、静かにその水場を覆う草木、そして忘れ去られたかのように境内の隅で沈黙をきめ込む狛犬。実は彼らは、そのかつての偉人たちとも遭遇していたのではないだろうか。苔むした水場を眺めながら、そんなあるはずもない想像をめぐらせる。

 氣比神宮を訪れたら、ひらけた参道から少し寄道して隅の茂みにも気を留めたいものだ。

(社)敦賀観光協会コピーライト